送り出して来た大切な生徒とのことを振り返りたいと思います。
「統合失調症について」
学校のこころのケアというといじめや自殺、不登校、そして
私が何度も記事にしている”発達障害”をお持ちのお子さん対象になりますが、
実に本当に多くの子どもの対応をさせていただいています
「統合失調症」という言葉はご存知ですか?
統合失調症について、少し説明いたします。
発達障害同様、症状といいますか、状態は多種多様ですので
はっきりと説明できない難しさがあります
わかりやすいところでいうと、まとまりのない会話(不統合)、
悪口を言われているという幻声、人から見られているという被害妄想(幻覚妄想)などがあります
細かな症状はこちらのサイトをご確認ください
中学生から高校生も統合失調症の発症年齢です
大人のイメージが強いかもしれませんが、10代後半から発症年齢となります
誤診や診断することが難しいとも言われています
スクールカウンセラの役割とは・・・
大きく分けて、保護者支援、主治医との連携、生徒自身へのカウンセリング、が挙げられます。
①保護者支援
保護者については、病気の症状の波の変化や薬の変化(副作用も含めて)、受験期の混乱(ストレスが多い時期への配慮)、入院すべきかどうか、といった症状が大きく変化するであろうタイミングへの対処方法を相談していきます
普通に学校生活を送れるだろうか?勉強はできるだろうか?
保護者の方の不安を支え、学校での様子を担任とともに報告します
クラスでの対応、担任の配慮事項、などについて、スクールカウンセラーとして対応を養護教諭、保護者の方、そして担任と検討しています
学校では日々授業があり、友だちとの交流があり、学校行事や定期テストもあります
他の生徒と同じように生活させていくことはもちろん必要なことですが、状況によっては別室での対応も必要となります
他の生徒も心配する状況もありますから、どういう状態となったら早退を検討するのかということも事前に相談しています
②主治医との連携
うつ病や発達障害、強迫性障害など、他の病気と(印象として)似通っている部分や診断がなかなかつかない、もしくは変わることもあり、私自身、多様な意見の中で翻弄されることもあります
保護者もいくつかの病院を検討され、診断されたことについて混乱している場合もあります
得られた情報を整理していくこともスクールカウンセラーとして、相談の中で行なっていきます
場合によっては、保護者を通じて主治医へ学校での配慮事項の確認や薬の状況を検討してもらうなどもしています
統合失調症の症状にもレベルがあり、入院をして治療にしっかり専念するべきなのか、についてはやはり主治医のご判断が重要です
保護者の方の不安や葛藤は計り知れず、学校生活を安全によりよく過ごせるために支えていきます
③生徒へのカウンセリング
そして、何より生徒自身が「何だか変」という気持ちを持っているため、全ての葛藤を支える役割をしています
特に、アカシジアといって薬の副作用があり、
そわそわしてじっとしていられない状態 になることがあります
私はそんな生徒に対して、つらさを共有するとともに
ヨガのポーズを用いてリラックスしたり、身体の感覚の違いを捉えてみたりしています
何十回もやりたがることもあるので加減しながら、楽しく過ごしています
担任の先生や部活の先生によっては、初めて統合失調症の生徒に出会うと強く叱責しないようにですとか、どのように会話してよいのか、戸惑われる方もいらっしゃいます
一方で、偏見に近い価値観の中で、別室登校を勧め過ぎてしまうこともあります
そのような中で保護者・生徒とカウンセリングをしっかり行い、生徒自身の状態を把握し、学校生活を送るための環境作りを編み出していきます
もちろん学校生活を支える先生方も支えていきます

相談窓口
「何かおかしい・・・」と思ったら、大きな勇気がいると思いますが、全力で皆サポートしてくださいます
どうぞ利用なさってみてください
学校・教育
- 養護教諭の先生(どんな症状でも困っていることでも一言お伝えすれば、質問してくださいますから、しっかりと状況を捉えてくださいます)
- 特別支援教育コーディネーター(小学校は養護教諭の先生が兼任していることが多いです)
- 教育相談センター、教育相談所(地域の相談センターで18歳まで無料で相談を利用することができます 電話相談もあります)
福祉
- 児童相談所(虐待のケースだけではなく、子育ての方法、子どもの発達や精神的な病気についても対応してくださいます 医師との連携もある機関ですので、専門的な病院の紹介もしてくださいます)
保健・医療
- 精神保健福祉センター(広域の情報を持っているため、専門医の紹介を行なってくださいます また、デイケアの情報や利用も教えてくれます)
東京都の場合
相談専用電話 03-3834-4102
祝日と年末年始を除く月曜日から金曜日の午前9時から午後5時まで
- 保健所、保健センターの精神保健福祉相談(電話相談をしてみてください 場合によっては訪問も対応してくださるでしょう)
- かかりつけ医(風邪などの症状で利用している病院で相談することも良いでしょう)
参考になる本
中村ユキ「わが家の母はビョーキです」(サンマーク出版)
マンガになっているので読みやすいです
支援する人は、こちらも良いと思います
福田正人「もう少し知りたい統合失調症のくすりと脳」(日本評論社)
岡田尊司『統合失調症』(PHP新書)
特に、福田正人先生がまとめられたサイトはとても参考になります
ご本人、ご家族が孤独にならないように
学校と社会が誤解なく優しくサポートできますように

<お問い合わせ>
個別カウンセリングやヨガレッスンのお知らせ
新月満月のメッセージ
心が折れた時にほっこりするメッセージなど

学校のために、学校で生まれた。
Yoga Ed.の歴史は、
1999年、のサウスセントラル・ロス・アンジェルス・チャータースクールで始まりました。
ロス・アンジェルスの中でも犯罪、貧困、暴動が多い地域にあるこの特進校では、生徒たちが、学校の内外において、健全な生活を過ごすためのライフスキルを身につける必要性に迫られていました。
この必要性が、慈善家で、かつ自身も長年にわたりヨガを教えていたタラ・グーバーに強い影響を与え、この特進校にてYoga Ed.を生み出すことになったのです。学校の状況を効果的に改善させるべく、心身の健康維持の為のプログラムを立ち上げることに没頭するうちに、タラは、学校の健全性を高め、また、人生の困難に立ち向かえる術を、子どもたちに身につけさせるためのヨガカリキュラムを作り上げることの出来る、情熱を持ったヨガ教育者達のグループを発足しました。そのプログラムは、驚くべき成功を遂げました。
特進校の共同経営者であるケヴィン・スヴェッドは、「ヨガの効果に疑いの余地はない。我々の生徒は、心身の健康維持全体、つまり、身体、健康を意識する力、ストレス管理力、集中力、学校活動、他者への尊敬と自尊心の構築において改善が見られた。」と賞賛しました。「我々は、本校にて期待される高い達成感を保つために、ヨガは有効かつ価値ある要因であると考える。」
<Yoga.ed サイトより抜粋>