11月を目前としたこの時期、学校見学を終えたり、就学時健康診断があったり、就学支援員会の判定が出始め、
いよいよ正式に来年度の就学先を検討する時期を経て、決定する時期となります。
通常の学級に行きたいという気持ちに寄り添っていつも相談に乗りますが、
やはり心配な気持ちも大きくあります。
メリットとデメリットとはなんでしょうか?
まずは通常の学級と特別支援学級とで悩んでいる場合について考えてみます。
通常の学級に行った場合、お子さんにどういうメリットがあるでしょうか?
保護者のお話の中では、こんなことをおっしゃることが多いです。
- 1 将来に必要な勉強ができる
2 地域に友だちを作ってあげたい
3 親や兄弟と同じ学校を卒業させたい
4 将来普通に社会に出るために必要な試練も体験できる
5 色々な刺激を受けさせたい
メリットは本当に多いと思います。
ここではコミュニケーションについて考えてみたいと思います。
発達障害や知的障害を持ち合わせている児童生徒がクラスにいる場合、
隣の席に少し真面目な女子や能力の高い児童生徒が来ることがあります。
先生は、いつもゆっくり声をかけられるわけではありません。
やることがわかるように授業についていけない時間を少しでも少なくなるためです。
保護者はインクルーシブ教育は他の子にもとても効果がある、福祉の心を育てる、
そんなことをいう方もいます。
本当にそうでしょうか?
人に優しくすることはもちろん良いことですが、育ちの中で失われる機会もあります。
困ったときに他者に質問する力
困ったときに誰に聞くかを判断する力
これは発達障害があったり、知的にゆったりだった場合に
”自然に身につく”とは断言できないものです。
☆ 勉強はできなくてもいい友達がいればいい
友だちさえいれば本当に安心でしょうか?
社会性の育ちは環境が作ることは当たり前ですが、大人が具体的に教えることとの違いがあります
同年齢の友だちから得られる刺激もあれば同じ知的能力から得られる社会性もあるのです
それはどういうことでしょう?
・好きなものを好きと言える相手を見つける
・ケンカをする相手がいる
・上下関係のない世界
そして、少し悲しい話ですが、友だちは一生ともだちとは限らないのです
いつも友だちが守ってくれるわけではないです
大人も小学校中学校の頃の友人と何人の方と今つながっていますか?
また、小学高学年から中学生になると
優しい相手のためのお世話とパシリとの定義がおかしくなって来るのです
例えば、どういうことかというと、お子さんが他のお子さんのノートや筆箱を運んでいる様子がお手伝いでしていることなのか、それともパシリのように言われて行なっていることであるのか、それを側からみて判断することはできないのです
”友だち”であるかの定義は子ども自身は判断できない
実は常に緊張感の中にいるのかもしれない
こんなこともイメージしてみる必要があります
ですから特別支援学級に行かずに通常の学級に行くことは
メリットデメリットがあります
保護者の皆さんとの相談では、たくさんのメリットデメリットを
お子さんの特徴に合わせて共有しておきます。
そして、それを学校へ必要な情報を丁寧に提供して行くこと、
それがとても大切なことになります。
そのやりとりをしていくことで後悔の少ない就学先の決定へと進んでいきます。
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